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電話を切ったあとしばらく呆然としていた。
そして父親に対して怒りがこみ上げてきた。
「なんでそんなこと私に話すの!? 私は知りたくなかった・・・」
ただ直感で 「もしかしてお母さんのそのショックを私はそのまま引き継いでいるのかな」と思った。
カウンセリングで遺伝の話がたまに出る。
「いろいろなものの遺伝があるんだな」
と思いながら聞いていた。
親子間だったり、身近な人からの性的虐待の本を読んだり話を聞いたりしたとき、
いつもすごく動揺していた。 「考えられない・・・・」
でもそう思う自分は当たり前だと思っていた。
でも父親からこの話を聞いて
「私は性的虐待にあったことはないけど、身近な人からの性的虐待の話を聞いたとき、必要以上に動揺していたな」と思った。
でもその話は私には重すぎて、カウンセリングですぐに先生にそのことを話した。
「私は聞きたくなかった・・・・・・・」
「いや、聞いてよかった。このタイミングでよかった」
「そうなの? 私はお母さんのショックをそのまま引き継いじゃってるの?」
「そういうこと」
私のトラウマに “性的虐待” も加わった。
ただ先生にその話をして、先生に「聞いてよかった」 と言われた瞬間、私の重いものが取れた。この日はFAPはやらなかったけど、自分の中でその過去はそれな
りに処理された。
私は今まで自分の性的被害はあまり考えたことがなかった。
でも今思うのは、一番の性的被害は “夫が避妊をしなかったせいで私は中絶する
ことになったのに、それをずっと私に責任をなすりつけてきたこと“
だと思っている。
中絶は女にとって傷が深い。
夫は一度でも “私があの台に乗ったときの悲しさを理解しようとしたことがある
だろうか?”
あるわけがない。 最低の男だったから。 |