二度目肺に穴があいたときは先生もびっくり。病院で聞いたり自然気胸のことをネットで調べたりしたけど、原因はわからないらしい。私はタバコは吸わないし、他に気をつけることもないらしいから、今度はまたいつあいてしまうんだろうと、すごく不安におそわれていた。それで先生に言われたのは「パニック障害は肺に負担がかかりやすいから、肺になんらかの障害がでる可能性が高い」と聞いてやっとわかったというか不安が小さくなった。パニック障害が治まっていけば私の場合は肺に穴があく確率がさがるかもしれないと思った。それでやっと仕事をやめしばらく安静にしていようと決心した。先生にも今まで何度も「安静にしてて」とは言われてきたけど、今度ばかりはお願いされるようにいわれてしまい、事態の深刻さがなんとなくわかってきた。それに先生に「普通はそんな状態で仕事なんか出来ないでしょ?」と言われたけど、「えっ大丈夫だったよ。まぁめまいもするし動悸もおさまらないけどそれくらいなら平気。家にいて退屈してるよりいいし」
ここまできてやっと私は自分が“パニック障害”なんだと自覚ができてきた。自覚ができると家で安静にしているのもだんだん慣れてきた。でもよく先生に「退屈だ」といっていたら本を薦められて、パール・バック著「大地」と レ・ミゼラブルを読んでみることにした。最初に「大地」を読み始めた。昔の中国の話で最初は「私には難しいな」と思ったけど、読んでいくとけっこうおもしろかった。長編だから私は読むのに時間がかかったけど、なぜかその本を読み始めてから寝つきがよくなった。その本を読むまでは夫のこと、両親のこと、自分のことばかり考えていて、読む本も「アルコール依存症」「共依存」「アダルトチルドレン」「トラウマ」などの本ばかり読んでいたせいか、体は疲れていても頭はぐるぐる回っている感じで薬を飲んで寝ても寝つきは悪いし、眠りも浅かった。でも寝る前自分の問題とは全く関係ない「大地」を読むと不思議とぐっすり眠れ、朝の目覚めもよかった。その頃からパニック障害はなかなか治まらないけど精神的にはずいぶんと落ち着いてきた。FAP治療も私にとってはかなり過酷なこともたくさんあるけど、自分の中でたくさんの変化も感じるようになってきた。自分で考える力がついてきたことがすごく大きな変化だった。私は今まで自分の中で考えがあっても“これって正しいのかな?間違ってるのかな?”といつも不安に思っていたけど、周囲に意見を言われるとだいたい納得できないことが多く結局反発してどんどん孤立していっていたような気がする。でも今は周囲の意見も聞きながら、その中で自分にとっていいものだと感じるものを取り入れ、正しいか、間違ってるかはあまり気にしないことにした。もし自分がやったことが間違っていたらその時は自分で責任を持てばいいし、誰かに助けてもらえばいいと思うようになった。今までとは違うずうずうしい自分になってきたけど、いろいろなことが楽になってきた。 |